9月21日 放射線マップ6作成のため、追加調査を実施中、公園東エリアで国の除染基準0.23μSv/hを超えるホットスポット35ヶ所(測定高5cm)を発見、公園を管理する埼玉県に除染を要請しました。10月1日現在、この件に関して、埼玉県からはまだ連絡をありません。
35ヶ所は、いずれもアスファルト舗装面に接する芝生地や土の地面で幅50cm~100cmの範囲です。4年半にわたる雨水が浸透して濃縮したものと考えられます。以下に現場の写真とスペクトルグラフを示します。
埼玉県からの連絡や除染に関する情報が入り次第、このページで公開します。
場所:熊谷市上川上300
日時:2015年8月 8日 6:00~7:00 天気:曇り 南南西の風 2.2m
8月 9日 6:00~7:30 天気:晴れ 北北西の風 0.9m
8月11日 5:30~7:00 天気:晴れ 北東の風 0.7m
方法:移動測定=地上5cm高、定点測定(60秒間の平均)=50cm高、5cm高
1.移動測定《総平均 0.070μSv/h》
(1)区域別移動測定の平均値
① ジョギングコース(ウレタン) 0.069μSv/h
② 第2駐車場(アスファルト、土) 0.066μSv/h
③ 西芝生広場(芝) 0.055μSv/h
④ ラグビー場周辺(アスファルト、花崗岩の敷石) 0.097μSv/h
⑤ 展望広場(築山)から西池周辺(芝、土、敷石) 0.079μSv/h
⑥ 東芝生広場(芝) 0.058μSv/h
⑦ 東出入口(徒歩・自転車用)から親水広場周辺(アスファルト、敷石) 0.063μSv/h
⑧ 陸上競技場周辺(アスファルト) 0.071μSv/h
⑨ 子ども広場(芝、土、砂) 0.056μSv/h
⑩ 自由広場から第6第7駐車場、東第2多目的広場(アスファルト、土) 0.067μSv/h
⑪ 彩華園、あかしあ育成園の南区域(土・草) 0.065μSv/h
総平均 0.070μSv/h
(2)区域別線量マップ
① 西芝生広場
② 第2駐車場と展望広場(築山)
③ ピクニック広場から西池
④ 子ども広場
⑤ 東芝生広場
熊谷スポーツ文化公園は、昨年の測定で移動総平均が0.07μSv/hと、熊谷市内の公園で
一番高い値を示しました。前回の測定から1年3ヶ月経過していますので、数値が下がって
いることを期待したのですが、残念ながらほぼ同じレベルでした。(前回は、自転車と徒歩
を組み合わせで地上50cm、今回は徒歩で地上5cmの測定)
まず、約4.5kmのジョギングコースを測ったのですが、思ったより高い値でした。ウレタン素材のコースに取り込まれた放射線がなかなか抜け出さないのでしょう。今回の測定での最高値は、0.237μSv/hでしたが、このコース上でした。数値の傾向は西高東低です。
次に、東西の芝生広場を測定しました。県北の公園にある芝生広場の多くは、おしなべて低
い値を示しますが、ここは東西の芝生広場とも心配レベルではないですが、それほど低くあ
りませんでした。
一番気になる子ども広場は、この公園では圧倒的に低く安心できるレベルです。また、陸上
競技場の周りは、前回同様で東高西低でした。アスファルトは幾分高めに出るのですが、こ
この東側は、ちょっと高すぎる感じがします。
(3)ジョギングコースのスペクトル
このジョギングコースを歩くと約1時間かかります。左のグラフは放射線のスペクトルを表示したもので、福島事故由来の放射線セシウムが確認できます。
2.定点測定(地上50cmおよび地上付近の60秒間の平均化)
公園内にあるいくつかの池の中で、西池は駐車場やジョギングコース、ラグビーCグランドに近く、馴染みのある池と思われます。この柳の木の周辺は、前回の測定で高い 値を示した区域です。今回の測定では、ホットスポットは見つかりませんでしたが、決して低い値でもありません。
築山(展望広場)からの長いすべり台を降りた先にある子ども広場です。311以降新しくなった遊具前で計測しました。ジョギングコースに接していること、公園の出入 り口(徒歩か自転車用)が近いこと、ベンチの設置などもあることから、この区域の利用者は多いです。ところで遊具名「PLAYSHAPER」ってなに?
今回の測定では、まず約4.5kmのジョギングコースを測りました。暑い時期なので朝6時ごろの測定でしたが、大勢の人がジョギング、ウオーキング、犬の散歩と利用して
いました。ほぼ全コースウレタン敷きなのですが、このあたりの放射線量は比較的高い値を示しました。まず、ウレタン素材に放射能が絡まって抜けにくいこと、特にこのあたりは、築山からの雨水の濃縮なども考えられるかも知れません。
このあたりは、花崗岩からの放射線が多く、昨年は0.23μSv/hを記録しました。今年も同程度の数値になるかと思いましたが、結果は約半分の値でした。ラグビー場は、今や西の花園、東の熊谷と呼ばれるほど知名度は上がっていますが、公園造成の最初に整備されたラグビー場周辺は、敷石に花崗岩を多用していて、福島由来の放射線の測定には不向きです。
熊谷スポーツ文化公園は、この手の芝生広場が6ヵ所もあり、今回は、西と東の芝生広場を入念に測定しました。通常芝生広場は低いのですが、県北の他の公園の芝生広場 に比べるとやや高めです。このあたりで警告音が鳴ったので定点測定してみましたが、60秒の平均化測定では、そこまでの数値にはなりませんでした。
セラピーガーデンの一角にある親水公園です。この時期、小さなお子さんが利用する場所なので、定点測定しました。敷石の上の測定でしたの高い値が計測されるかと思っ たのですが、この公園の一般的な数値でした。
熊谷スポーツ文化公園で唯一のクールスポットと思います。この場所は、震災直後比較的高い値を示しました。測定器はHSFではありませんでしたが、0.25μSv/hを 示しました。前回と今回のHSFでの計測では共に低い数値となりました。お子さんを安心して遊ばせることができるレベルです。
一昨年の大雪でドームの屋根が破れてしまい、現在補修中です。施工業者は銭髙組で完成まであと一歩と言ったところでしょうか。この東第2多目的広場は、何か大規模な
イベントの時は臨時駐車場、普段はインラインスケート場として利用されています。ここを斜めに計測して、芝生に入ったとたん警告音が鳴りました。緑の部分は若干低く窪地のようになっていましたが、そこより高くなっている茶色く枯れているあたりの放射線量が高い値を示しました。
3.まとめ
約100㏊におよぶ県内最大級のスポーツ公園です。ラグビー場が3面、ソフトボール場、陸上競技場、
サブトラック、投てき場、ドーム(現在屋根を修理中)、ジョギングコース、芝生広場が6面などあり、簡単に測定できる広さではありません。また、一部敷石に花崗岩を多用しており、花崗岩由来の放射線が測定値を押し上げる区域もあります。また、一般的には低い値を示す芝生の上などで、瞬間的に0.1µSv以上を記録することがあります。造成時の地盤などに原因があるか知れません。(吉田)
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