さいたま市浦和区 北浦和公園

測定日:2016年4月3日(日)10:30~12:00 曇り  南の風 2.0m

測定地:北浦和公園(さいたま市浦和区常盤9丁目地内)

測定方法 地上高5cm を歩行による移動測定、地上高5cm・50cmの定点測定

 

JR京浜東北線北浦和駅西口から近く、県民には県立近代美術館のある公園として馴染み深い所です。今回は、地元から測定に協力してくれた人と一緒で心強い限りです。南側は、浦和伝統文化館「恭慶館」やテニスコートのある浦和北公園と隣接していますが、明確に分離されていないので一つの公園のようです。

 

1.移動測定 平均空間線量 0.047μSv/h

17号国道側から入ると奥に近代美術館があり、前庭として疎林地帯が広がります。測定は、まず内周を押さえた後、疎林広場、児童広場、浦和北公園、噴水広場・彫刻広場に分けて進めました。

           ①内  周        0.050μSv/h

           ②疎林広場        0.044μSv/h

           ③児童広場        0.045μSv/h

           ④浦和北公園       0.045μSv/h

           ⑤噴水広場・彫刻広場  0.048μSv/h

 

2.定点測定(60秒の平均値)

①児童広場

私たちの公園測定で欠かせないのが遊具スペースです。子どもは大人に比べて感受性が高く、放射線の影響を受けやすいからです。この砂場の特徴は、若干ですが低く掘って設置してあることです。あまり新しい砂が入ってなさそうでした。今までの計測からすると、砂場は周りよりも低く出ますが、ここは変わりませんでした。

②東側屋外トイレ裏

屋根に樋がないので、雨水はそのまま落ちます。こういった場所の放射線は高く出ますが、ここも周囲に比べると高い値でしたが、心配するほどの数値ではありません。

③浦和北公園防災倉庫の西側

どこかの土砂をさらいこの場所に放置したものと思われます。北浦和公園で一番高い値でした。スペクトルを確認すると、セシウム137のピークがはっきり確認できます。福島以降の世界に住む私たちは、こういった土砂は放射線の濃縮が進むことを認識して、埋める等配慮が必要なのですが、公園管理の意識は高くないのが残念です

④テニスコートと常盤小学校の境

 

この土砂だまりは、テニスコートの整地作業で出てくる砂を、常盤小学校との境のブロック塀の所に放置したものと思われます。よく観察すると、テニスコートの周りはそのように放置された砂溜まりが何箇所かあります。放射線量は、防災倉庫脇ほどではありませんが、周囲より若干高くなりました。

 

⑤彫刻広場 桜木の前

桜が満開で彫刻広場の芝生には、花見客がたくさんいます。それほど桜があるわけではないのですが、日本人は桜が好きですね。1本の桜でも満足できるのでしょう。桜は、冬の終了を日本中で知らす春告花ということでしょうか。他と同じ傾向ですが芝生の上は相対的に低くなっています。

 

3.まとめ

 原発震災から5年が経過し、セシウム13420%程度まで減衰していますが、セシウム13710%程度しか減衰していません。今回の測定でも、放射線の濃縮がありそうな所では、セシウム137はしっかり確認できました。公園管理者の皆さんには、放射能の濃縮や移動について配慮していただきたいと思います (吉田)